こんにちは!リアグローバルです。2024年4月のカンボジアを振り返ります。

4月13-16日はカンボジアはお正月でした。タイのソンクランという水掛け祭りが有名ですが、カンボジアでもお正月行事をソンクランと呼び、その中の1つに水掛け祭りがあります。今年は一段と暑かったためか、クメール正月の4日間の休暇中に、約2,200万人の観光客となり過去最高となりました。うち、約11万人が外国人観光客でした。

アンコールワットのある観光の街、シェムリアップのお正月では、夜間ドローン展示も行われました。この展示は500 機を超えるドローンで構成され、英語とクメール語の文字で表現されました。新年の祝い方も近代的になっています。

このお正月時期の4月ですが、カンボジアを含めた東南アジアでは通常4月が一年で最も暑い時期です。現在熱波来ており、カンボジアは今年170年ぶりの猛暑に見舞われています。連日40度ほどの日々が続き、公立の学校では散水も行われています。

カンボジアの人々は家族で過ごすことを大切にするため、お正月は普段海外で働いてる方々も帰省します。現在130万人以上の方々が海外で働いており、外貨を稼いでカンボジアの家族に送金しているそうです。年間300万ドルの海外送金を行い、カンボジアの経済成長に貢献しています。人口が約230万人の首都プノンペンと比較しても、海外で働いてる方々も結構な数ですね。

現在日本にも、約3万人のカンボジアの方々がおります。日本で働く人々がカンボジアに送金するときなどのために、カンボジアに 11,000 以上の店舗があるWing Bankは、日本で国際送金サービスを専門とする大手金融機関のJME社と、カンボジアへの送金を容易にするためのMOUを結びました。Wing Bankは口座を持っていない方にも便利な、国内最大の電話番号送金サービスを提供する銀行です。

また、お正月で人の移動が活発になるのを機に、3つの大通りの交差点で渋滞を緩和するため、新しい高架橋「Morodok Techo Overpass」の2階を一時的に開通させました。こちらは2022年8月31日に竣工され、フンセン通り、モニボン通り、271通りの交差点に位置します。

カンボジアの現地通貨の「KHR(リエル)」が、羽田空港で両替が開始します。「Travelex(トラベレックス)」のカウンターにて両替が可能となるそうです。リエルへの両替が可能となるのはシンガポールに次いで2か国目です。リエルの対ドル為替レートはここ20年ほど安定的に維持しており、国際的な信用力が高まってきたと感じます。

リエルの信用力も高まっていますが、カンボジアは依然として8割はドル経済であるためアメリカの金利上昇はカンボジアにも影響があります。カンボジアのローン市場は主に「固定」金利ベースなので、金利上昇による顧客への影響はある程度緩和はされていますが、米ドル金利自体はコントロールできません。

そのようなカンボジアですが、IMFの2023年10月の見通しと2024年1月の最新情報による東南アジアの2024年のGDP成長予測に基づくシーアジア統計によると、カンボジアは今年2024年の東南アジアの成長予測でトップとなっているとのことです。カンボジアの経済は、縫製、観光、農業、そして不動産および建設の4つの柱で成長しています。

4月は、1-3月までの四半期のデータが発表される時期ですが、カンボジアから日本への輸出も増加しています。前年同時期より18%上昇し、カンボジアにとって日本は5番目に大きな貿易相手国となっています。多いのは衣料品、バッグ、履物なので身近なものがMade in Cambodiaになっているかもしれませんね。

そんな日本から、車両が届きました!JR北海道で活躍し去年引退した「キハ183系」を、コングロマリットのロイヤルグループが保有するカンボジアの鉄道会社「ロイヤル鉄道」が購入し、4月27日にシアヌークビル港に到着しました。この車両は最高時速110km出るそうで、プノンペン・ポイペト(タイ国境の町)鉄道で使用されることが期待されています。

カンボジア政府は、既存の鉄道システムを高速鉄道にアップグレードすること、そして2028年から国内にさらに2本の新たな鉄道路線を建設して、その線路を近隣諸国と接続することを推進しています。また、急速に増加する人々の交通を促進するためにプノンペンにも鉄道システムを建設する予定ということです。

最後に、2024年5月1日のカンボジアの最新銀行金利はこちらです。

Bank’s Name
銀行名
Term Deposit / Maturity (USD)
定期預金金利/満期受取り(米ドル建)
1年2年3年4年5年
ABA Bank4.50%4.50%4.50%
ACLEDA Bank Plc.4.50%4.65%4.75%4.80%5.00%
Canadia Bank plc.5.50%5.65%5.75%6.00%6.25%
Sathapana Bank Plc.5.25%5.25%5.50%5.75%5.75%
Cambodian Public Bank Plc.3.50%
HATTHA Bank Plc.7.50%7.75%7.85%7.85%7.85%
Maybank (Cambodia) Plc.5.00%5.50%6.00%
J Trust Royal Bank5.75%6.00%
Vattanac Bank3.50 %
Prince Bank Plc.5.00%5.25%5.50%5.75%6.00%
SBI LY HOUR Bank6.25%6.50%6.75%7.00%7.50%
Phillip Bank Plc.7.25%7.35%7.50%
Woori Bank7.50%7.75%7.90%
Wing Bank7.00%7.00%8.00%8.00%9.00%
PPC Bank5.50%5.70%5.80%5.90%6.00%

※上記は2024年5月1日時点の米ドル建定期預金金利であり、金利は税引き前の年利率です。最新の金利及び詳細は各銀行の公式サイトをご確認ください。一部の金融機関を抜粋して一覧にしております。

いかがでしたでしょうか。来月もカンボジアの経済や不動産、日本との関わりを交えてお伝えしていきたいと思います。日本はGWですね!カンボジアも暑いですが、日本も急に暑くなる時期ですので、くれぐれもご自愛くださいませ。最後までお読みいただきありがとうございました。