こんにちは!リアグローバルです。2025年5月のカンボジアを振り返ります。
駐日カンボジア大使館は、カンボジア展示会委員会とともに、第9回カンボジアフェスティバル2025を開催しました。5月3日と4日の2日間、東京の代々木公園で開催されたこのフェスティバルには、国内外から様々な国籍の約10万人の来場者が訪れました。参加者は、活気あふれるクメール製品、伝統料理、そして複合芸術、伝統音楽と現代音楽、ダンスなど、様々な文化パフォーマンスを楽しみました。また、同イベントでは、香り米、カシューナッツ、カンポットペッパー、カンポットソルト、胡椒漬け、ドライマンゴー、モンドルキリコーヒー、白ワイン、アンコールビール、手工芸品、クロマクメール(カンボジアのスカーフ)、お土産など、輸出の可能性のあるクメール製品も展示され、日本でのプロモーションが行われました。

参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501684070/malaysia-expands-tng-ewallet-access-for-cambodian-tourists/
マレーシアのデジタル決済および金融サービスの先駆者であるTNG Digitalは、マレーシアを訪れるカンボジアからの観光客にアクセスを提供することで、TNG eWalletを拡張しました。この動きはマレーシア観光2026(VM2026キャンペーン)の一環であり、カンボジアからの観光客をさらに誘致することを目的としています。
TNG eWallet への登録は、有効なカンボジアの携帯電話番号で行うことができます。マレーシアからの旅行者は、参加金融機関のモバイル決済アプリでKHQRコードをスキャンすることで、カンボジアの加盟店でシームレスに支払いを行えるようになりました。一方、マレーシアを訪れるカンボジアからの旅行者は、引き続きBakongアプリでDuitNow QRコードをスキャンすることで支払いを行うことができます。

参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501684080/cambodia-us-tariff-talks-experts-are-cautiously-optimistic/
カンボジア代表団は、5月13日から15日にかけてワシントンで開催されたカンボジア・米国相互貿易協定に関する第1回の交渉を終了しました。カンボジア側は、カンボジア開発評議会第一副議長兼副首相のスン・チャントール氏と商務大臣のチャム・ニムル氏が率い、米国側は東南アジア太平洋地域担当の米国通商代表部次官サラ・エラーマン氏が率いました。今回の交渉では、双方は相互理解の雰囲気の中で、二国間の貿易と投資をさらに強化する方策について率直かつ建設的に意見を交換し、協定案について詳細な議論を行いました。フン・マネト首相率いる政府は、相互に利益のある貿易・投資関係の構築に向け、引き続き米国と緊密に協力していくとのことです。報道官室によりますと、双方は6月の第1週にワシントンで第2回交渉を開催することで合意しました。

参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501686827/pm-opens-new-250-mil-cement-plant-in-kampong-speu/
https://www.khmertimeskh.com/501687170/cambodia-transforms-from-cement-importer-to-exporter/
コンポンスプー州に新設されたセメント工場が正式に開所されました。この工場はコンチ・グループがカンボジアで投資した2番目の大規模セメント工場で、年間約220万トンのセメント生産能力を有し、直接雇用450人、間接雇用約1,000人の創出が見込まれています。
フン・マネット首相は、カンボジアがセメント輸入国から輸出国へと変貌を遂げたことに誇りを表明し、この機会にセメント工場に対する免税措置を5年間延長することも発表しました。2007年以前はカンボジアはタイ、ベトナム、インドネシア、フィリピンからのセメント輸入に全面的に依存していました。カンボジアには現在6つのセメント工場があります。

参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501687576/prime-minister-hun-manets-upcoming-visit-to-japan-expected-to-further-open-new-markets/
https://www.khmertimeskh.com/501692286/pm-encourages-more-japanese-investment-in-cambodia/
石破茂首相の招待を受け、フン・マネット首相夫妻の5月28日から31日までの日本公式訪問により、両国間の貿易協力によりカンボジア製品に新たな市場機会がさらに開かれる可能性が高まっています。この訪問では、東京で日本経済新聞社が主催する第30回国際会議「アジアの未来」への参加も含まれます。このフォーラムは、ますます不確実性が高まる世界において、アジアが自らのビジョンと役割を形作るための重要なプラットフォームとなることでしょう。
また、東京で開催されたカンボジア・日本ビジネスフォーラムは、カンボジア商工会議所、日本貿易振興機構(JETRO)、アセアン・日本経済産業協力委員会(AMEICC)、みずほ銀行の共催で、227社から約300人の投資家が参加しました。
コンポンスプー州、カンダール州、タケオ州にまたがる2万ヘクタールの農地の灌漑・排水システムを改善することを目的とした、日本が資金提供する大規模プロジェクトが50%の節目に到達し、来年6月までに完了する予定であるとのことです。この36カ月間のプロジェクトは、JICAを通じて日本政府が資金提供し、2026年6月に完了する予定で、重要な灌漑インフラをアップグレードすることで、この地域の水管理と農業生産性を向上させることを目的としています。このサブプロジェクトには、9.4キロメートルの小さな河川デルタ、放水路、2つの分水構造物、3つの取水地点、4kmのコンクリート製幹線運河、5つの橋、11の放水構造物、合計33の関連施設の建設など、いくつかの重要な要素が含まれています。
国家民間航空局(SSCA)は今月発表した声明の中で、テチョ国際空港は2025年9月9日に開港し、フン・マネット首相が主宰するテチョ国際空港の公式開港式を2025年10月20日に開催すると述べました。これまで7月の開港が予定されておりましたが、計画変更の理由については、「専門家チームが評価した結果、未完了の作業があることが判明したため、評価は当局に提出され、カンボジア政府は事業開始のスケジュールを変更することを決定しました。」とのことです。第一段階では、テチョ国際空港は年間1,500万人以上の乗客を処理できるようになり、空港建設はほぼ96%に達していると付け加えられました。
また、フン・マネット首相は既存のプノンペン空港は歴史的意義があり保存されなければならないと述べ、土地とインフラの法的所有権は政府に留保され、管理をSSCAに移譲し、国有財産として維持するよう明確な指示を与えたと述べられました。
農林水産省は、偽造防止と、カンボジア農産物の購入者と消費者の両方の信頼を高めることを目的として、カンボジア産農産物の原産地識別用QRコードステッカーを作成することを計画しています。これらのQRコードは単なるデジタルラベルではなく、完全な追跡可能性を提供し、製品の栽培場所、加工方法、健康および安全基準を満たしているかどうかに関する情報を提供します。また、この透明性により信頼と安全性が向上し、カンボジアの消費者が利用できる食品の品質を確保するとともに、特に中国、EU などの高水準市場における輸出の準備がサポートされるとのことです。
トランプ関税はカンボジアの生産分野にわずかに影響を及ぼし始めていますが、まだ心配するほどの大惨事にはなっていない、とカンボジア繊維・アパレル・履物・旅行用品協会(TAFTAC)のカイン・モニカ副事務局長は述べられました。これはプノンペンのカンボジア・韓国協力センターで開催されたフォーラムでの講演で語られました。
カンボジアと米国の間で相互関税をめぐる交渉は5月13日から15日にかけて第1回の協議を行い第2回目が開始される予定です。米国はカンボジア製品にとって最大の市場であるため、特に輸出業者の間では間違いなく混乱が起きていますが、貿易相手国の多様化は単一市場への依存に伴うリスクを軽減するための戦略的かつ重要なステップとみなし、カンボジアは輸出の視野を広げるため、中国や韓国などの主要経済国との二国間FTAと並んでRCEPに積極的に注力しているとのことです。

参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501690774/govt-to-introduce-debt-securities-to-fund-infra-projects/
カンボジア政府は、公共および民間のインフラ企業がさまざまなインフラプロジェクトのために債券を発行して資本を調達できるようにする、新たな金融商品となるインフラ債務証券を導入する予定です。カンボジア証券取引規制当局(SERC)は、カンボジア・オーストラリアの強靭な経済開発パートナーシップ(CAPRED)からの技術支援を受けて草案を作成し、草案は承認されたことがわかりました。
投資家は投資ポートフォリオを多様化するためにこの金融商品を利用することができ、企業は債券発行を通じて資金を調達することができるとのことです。カンボジア証券取引所 (CSX) は2010年2月23日に正式に設立され、MEFが登録資本の55%、KRXが45%を保有しています。CSXは非政府証券の発行および取引に関する法律に基づき、市場運営者、清算・決済機関、および保管機関として事業を展開しています。

参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501691456/unified-visa-for-asean-region-to-be-a-tourism-game-changer/
カンボジアは、東南アジア6カ国(カンボジア、タイ、ベトナム、ラオス、マレーシア、ミャンマー)へのシームレスな旅行を可能にするために提案されているASEAN統合ビザから大きな利益を得る態勢が整っています。
このビザは、海外からの観光客が複数の入国許可を申請する手間をかけずに東南アジアを探索できる新たな機会を開くこととなり、またカンボジアの認知度や向上と地域のつながりの強化からカンボジアの観光部門の活性化が期待されています。
カンボジアのような小規模市場は、タイやマレーシアといった主要ハブからの波及効果を享受でき、滞在期間の延長と現地での消費額増加を促進できます。また、観光客が増えればホテル、レストラン、交通機関利用も増え、まさにドミノ効果で、より広範な投資成長を促す可能性があるとのことです。
最後に、2025年6月2日のカンボジアの最新銀行金利はこちらです。
Bank’s Name 銀行名 | Term Deposit / Maturity (USD) 定期預金金利/満期受取り(米ドル建) | ||||
1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 | |
ABA Bank | 2.50% | 2.50% | 2.50% | ||
ACLEDA Bank Plc. | 3.65% | 3.75% | 3.80% | 3.85% | 3.90% |
Canadia Bank plc. | 4.25% | 4.30% | 4.30% | 4.30% | 4.30% |
Sathapana Bank Plc. | 4.50% | 4.50% | |||
Cambodian Public Bank Plc. | 3.25% | ||||
HATTHA Bank Plc. | 4.50% | 4.75% | 4.75% | 4.75% | 4.75% |
Maybank (Cambodia) Plc. | 3.65% | 3.65% | 3.65% | ||
J Trust Royal Bank | 3.75% | ||||
Vattanac Bank | 3.50 % | ||||
Prince Bank Plc. | 4.50% | ||||
SBI LY HOUR Bank | 5.50% | 5.75% | 6.00% | 6.25% | 6.25% |
Phillip Bank Plc. | 4.50% | 4.50% | 4.50% | ||
Woori Bank | 5.00% | 5.50% | 5.60% | ||
Wing Bank | 4.50% | 4.50% | 5.50% | 5.50% | 5.50% |
PPC Bank | 4.50% | 4.70% | 4.80% | 4.90% | 5.00% |
※上記は2025年6月2日時点の米ドル建定期預金金利であり、金利は税引き前の年利率です。最新の金利及び詳細は各銀行の公式サイトをご確認ください。一部の金融機関を抜粋して一覧にしております。
