こんにちは!リアグローバルです。2024年10月のカンボジアを振り返ります。

2024年は10月1日から3日が祝日となり、カンボジアのお盆「プチュンバン(Pchum Ben)」が祝われます。カンボジアは90%以上が仏教徒で、プチュンバンは仏教徒のカンボジア人にとっては重要な宗教行事であり、日本のお盆と似ています。多くのカンボジア人はこの3日間の連休に帰省し、家族とともにお寺に行き僧侶に食べ物を捧げます。プチュンバンは15日間続き、この間、人々は先祖の魂と再会するために、7か所以上のお寺を回らなければならないとされています。そのため、この間は観光地を除いて街は閑散となり、お店やレストランも閉まっていることが多くなります。

フン・マネ首相は、日本の次期首相である石破茂氏に金曜日の総選挙後に祝辞を送りました。「来週、ラオスで開催されるASEAN首脳会議や関連首脳会議で皆様にお会いできるのを楽しみにしています。」とも付け加えました。プノンペン王立大学国際問題・公共政策研究所の地政学アナリストで講師のトン・メンダビッド氏からは「JICAやその他の政府援助を通じた日本のプロジェクトやプログラムにより、カンボジアは経済の継続的な発展と、都市化、下水道、浄水インフラなどのインフラ整備が可能になった」「日本の投資により、カンボジアの労働者は企業能力開発プログラムや労働省を通じてスキルを習得し、生産性を高めることができる。カンボジア政府は、両国の持続可能性、包摂性、繁栄を確保し、人と人とのつながりを前進させるために、新日本政府との協力と連携をさらに強化・拡大していく」と述べられました。

カナダは両国間の外交関係を強化するため、近々プノンペンに大使館を開設する予定とのことです。カナダのジャスティン・トルドー首相は、第44回および第45回ASEAN首脳会議および関連首脳会議の合間に木曜日にビエンチャンで行われた二国間会談でフン・マネ首相に伝えました。フン・マネ首相は、カンボジアの平和維持プロセスと発展に対するカナダ側の貢献に感謝の意を表し「カナダはカンボジアにとって7番目に大きな貿易相手国であり、同国の社会経済発展に貢献している」と付け加えました。

日本の無償資金協力によりモンドルキリ州に新しい水処理施設が開設され、同市の給水能力が50%増加しました。これまでに日本政府は、カンボジアの水道インフラ整備プロジェクトに3億ドル以上の無償資金協力と2億ドル近くの優遇融資を提供し、さらに公営企業と民間水道事業者双方の能力強化を目的とした技術支援も行ってきました。上野大使は10月10日に行われた開所式で「将来的には、カンボジア全土の他の都市でも『プノンペンの奇跡』を再現し、清潔で安全な水をすべての人が利用できるようにすることが重要です。」と語りました。「プノンペンの奇跡」とは、首都プノンペンにおける水供給開発の成功を指します。

カンボジアでは、人身売買や性的搾取を禁じる法律に基づき、代理出産を厳しく取り締まります。カンボジアは、隣国タイやネパール、インドなどが代理出産の規制を強化したことで、代理出産について目を向けられるようになりましたが、2016年に商業的な代理出産を禁止しました。最近の代理出産事件でも、妊娠していない女性は国外追放されるが、妊娠中の女性は、出産すると2年から5年の懲役刑に処される可能性があるとのことです。

カンボジアは、WTO加盟20周年を迎えました。フン・マネ首相が式典を主宰し、ソカ・プノンペン・ホテルで祝われました。カンボジアは2004年10月13日にWTOの148番目の加盟国となりました。商務大臣によれば、WTO加盟によりカンボジアは国際市場へのアクセスが向上し、繊維、農業、電子機器などさまざまな分野にわたって輸出を多様化できるようになり、貿易政策、規制、能力構築も改善され、カンボジアの国内総生産(GDP)は急上昇したとのことです。

Sofitel Angkor Phokeethra Golf and Spa Resortは、2017年と2020年に続いて、コンデナストトラベラーリーダーズチョイスアワード2024で3度目の受賞です。シェムリアップにあるこちらの高級リゾートは、世界クラスのアメニティ、豪華な宿泊施設、そして世界とカンボジアの両方の味覚を楽しめるさまざまな料理体験を備えており、アジアのトップ20リゾートの1つに選ばれました。2000 年にオープンし238 室の客室とスイートを備えています。カンボジアにおける高級滞在の代表としての地位を確立しています。

カンボジアの国家警察は消防救助局を通じて、全国の不動産および建物の所有者全員に対し、緊急時には消防当局に積極的に協力するよう呼びかけました。この協力要請は、プノンペン・ダウンペン地区で最近起きた事件を受けてのもので、公共の安全を確保し、社会秩序を維持するための幅広い取り組みの一環です。カンボジアは自然災害は少ない国ですが、火事はどこでも起こります。以前よりも消防車が到着するスピードも早くなっているので、もし火災に遭遇した際は皆で協力し被害は最小限に抑えたいですね!

OCICによって実施されているプノンペン・モニボン通りの「モラドック・テコ」高架橋の第2フェーズは、予定より4か月早く完成する見込みであると報道されました。第1フェーズ完成により、プノンペン中心部から新空港やイオンモール3号店方面の南部への移動がとても便利になりました。上空写真で確認すると、サークル上の新しい高架道路が確認でき、渋滞の緩和が大いに期待できそうです。第2フェーズは2025年新年までに完成するよう進められているとのことです。

カンポットには、希少かつ絶滅危惧種としてIUCNレッドリストに掲載されているピンクイルカがいます。このピンクイルカは東南アジア全域、南アフリカ、中国、香港の沖合にも生息していると言われていますが、ここカンポットでは漁師らに協力してこれらの希少資源を大切に保護するよう呼びかけた結果、現在約70頭にまで増加、他にイワシイルカやジュゴン1頭が定住しています。各省庁、機関、メディア、インフルエンサーが宣伝した結果、ピンクイルカのボートツアーへの申込みが大幅に増加し、現在は少なくとも2日前までに予約が必要になってしまったとのことです。

カンボジア王国政府とカンボジア国立銀行は、ノロドム・シハモニ国王の即位20周年記念日である10月29日に先立って、20万リエル(約50ドル)の新紙幣を導入しました 。カンボジア王国で新たに20万リエル紙幣の流通を許可すると発表され、この新紙幣はノロドム・シハモニ国王の即位20周年を祝う2000万枚の紙幣のみを発行したと述べました。カンボジア国立銀行は、この紙幣の特徴として、中央部分にカンボジア王国国王ノロドム・シハモニ陛下と王妃の銘が刻まれていること、その下に「20万リエル」の文字、および「ノロドム・シハモニ国王陛下戴冠20周年(2004年10月29日~2024年10月29日)祝意」という注釈が刻まれています。

カンボジアの北東部にあるモンドルキリ州にて、新たに建設された3つのダム(オテ・ティパデイ、セン・ソカドム、セン・モノロム)が10月24日、フン・マネット首相の指揮の下で正式に開所されました。新しいダムがモンドルキリ州の水資源の供給、観光客の誘致、洪水や干ばつなどの自然災害のリスク軽減に果たす役割の重要性が強調されました。こちらのダム建設は2021年10月に開始され、2024年1月に完成しました。

リバー・オーシャン・クリーンアップ(ROC)は、10月17日から19日まで、若者ボランティアのグループを率いてバサック川の清掃を行いました。リバー・オーシャン・クリーンアップは、プノンペンで来月11月14日から16日まで開催される水祭りの期間中、トンレサップ川、メコン川、トンレバサック川の清掃と維持管理を行うため、プノンペン・キャピタル・ホールと協力し、ゴミ収集船、専門職員、ボランティアを準備していると述べました。2023年の水祭り期間中は約5トンのゴミを収集したそうですが、今年2024年にはその量は約1.5トンに減少したとのことです。

最後に、2024年11月1日のカンボジアの最新銀行金利はこちらです。

Bank’s Name
銀行名
Term Deposit / Maturity (USD)
定期預金金利/満期受取り(米ドル建)
1年2年3年4年5年
ABA Bank3.75%
3.50%
3.75%
3.50%
3.75%
3.50%
ACLEDA Bank Plc.3.90%3.95%4.00%4.00%4.00%
Canadia Bank plc.4.50%4.55%4.55%4.55%4.55%
Sathapana Bank Plc.5.25%5.25%5.50%5.75%5.75%
Cambodian Public Bank Plc.3.50%
HATTHA Bank Plc.4.00%
5.25%
4.25%
5.50%
5.25%
5.50%
5.25%
5.50%
5.25%
5.50%
Maybank (Cambodia) Plc.4.50%4.50%4.50%
J Trust Royal Bank5.25%
3.75%
Vattanac Bank3.50 %
Prince Bank Plc.5.00%5.25%5.50%5.75%6.00%
SBI LY HOUR Bank6.00%
5.75%
6.00%6.25%6.50%6.50%
Phillip Bank Plc.5.00%
4.50%
5.25%
4.50%
5.50%
4.50%
Woori Bank6.00%6.25%6.50%
Wing Bank4.50%4.50%5.50%5.50%5.50%
PPC Bank5.50%
5.00%
5.70%
5.20%
5.80%
5.30%
5.90%
5.40%
6.00%
5.50%

※上記は2024年11月1日時点の米ドル建定期預金金利であり、金利は税引き前の年利率です。最新の金利及び詳細は各銀行の公式サイトをご確認ください。一部の金融機関を抜粋して一覧にしております。

いかがでしたでしょうか。前月から金利が変更された欄は取消し線で前月金利を記載しております。来月もカンボジアの経済や不動産、日本との関わりを交えてお伝えしていきたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。