こんにちは!リアグローバルです。2024年7月のカンボジアを振り返ります。

シェムリアップにあるアンコール植物園は、「隠れた宝石」と評され、よく手入れされた美しい植物園であると、世界クラスの旅行ウェブサイトであるトリップアドバイザーから初めてトラベラーズチョイスアワード2024を受賞しました。アンコール植物園は、2005年にわずか2haほどの広さで設立され、当初は「スパイスガーデン」と呼ばれていましたが、2022年5月19日、15haを超える面積を持つアンコール植物園として正式にオープンしました。観光客が自然林を楽しめるように歩道や歩道橋を整備することで、更に150haに拡張する計画があるということです。

2022年10月に支払いが始まった労働職業訓練省(MLVT)の国家社会保障基金(NSSF)に加入している加入者総数は200万人を超えました。個人の任意加入者のうち​​、NSSFに登録されている自営業者の数は大幅に増加し、国民が国民医療保険のメリットをより深く理解していることを示していると語られました。また、現在のNSSF会員に対し、子供たちを個別に登録するよう呼びかけていくとのことです。子供たちは全国の公立、私立を問わず提携病院での無料治療やケアなどの特典を受けられ、万が一子供たちが危険にさらされ、不幸にも死亡した場合は、NSSFは火葬手当も支給するということです。

公共事業運輸省(MPWT)は、コンポンチャムとトボンクムムを結ぶ全長114キロメートルの国道71Cが2024年半ばまでに完成することを確認しました。国道71C号線は、アスファルトコンクリート・二重アスファルト舗装(AC/DBST)方式の道路で、2021年4月に工事が開始されました。現在工事の最終段階として、交通標識の設置、土壌浸食防止のための芝生の植え付けなどが行われ、10月初旬までに完了する予定です。その他、プノンペン、カンダル、コンポンスプー、タケオを沿岸部のケップ州とカンポット州に結ぶ上で極めて重要となるタケオ州の国道3号線とカンポット州の国道31号線の新しい2本の国道も今年末に完成する予定です。

Windowsワークステーションに影響を及ぼす世界的なエラーにより、世界中の金融、交通、その他のサービスが麻痺しており、カンボジアでも銀行などのサービスが影響を受けました。カンボジアではオンラインやアプリベースの銀行サービス、その他のコンピュータベースのサービスが一時的に利用できなくなりました。この障害は、プラットフォームのアップデートに関連していると考えられていますが、世界中の多くの国では、世界中の多くの企業が使用しているコンピュータ脅威チェッカーであるCrowdstrike Falconが稼働しているワークステーションでBSOD(ブルースクリーン)が発生したと報告され、列車、飛行機、銀行などに影響が生じました。

カンボジア国立銀行(NBC)のチア・セレイ総裁によると、カンボジアを訪れる観光客は間もなくバコン決済システムを使って取引できるようになるとのことです。バコンはNBCが日本のテクノロジー企業ソラミツと提携して開発しましたが、外国人観光客向けのバコンシステムは、カンボジアの観光地であるシェムリアップ州での米ドル紙幣の両替問題に対処するようフン・マネット首相が指示したことに応じた措置で、観光客はバコンアプリをダウンロードすることができ、バコンウォレットに入金するためのカンボジアの銀行口座を持っていなくても、Visa、MasterCard、UnionPayなどの自国のクレジットカードを使用してバコンウォレットに入金することができるようになるとのことです。

カンボジア国立銀行(NBC)は、アンコールワットのあるシェムリアップ州のすべての民間銀行との会議し、シェムリアップのすべての民間銀行支店に対して、損傷した米ドル紙幣の両替手数料を免除するという共同決定に達しました。これは外国人観光客の旅行を容易にしてほしいというフン・マネット首相の最近の要請に応じたものです。発表された声明によると、NBCは偽札を除き、破損したドル紙幣の両替サービスに手数料を請求しないことをすべての民間銀行に義務付けました。また、銀行はシェムリアップにあるNBC支店で顧客から回収した破損紙幣を手数料なしで両替できるとも付け加えられました。さらに、NBCはシェムリアップにあるすべての銀行に対し、顧客が引き出しできるようにATMに20ドルと50ドルの少額紙幣を入れるように指示をしたとのことです。

カンボジアとタイはバンコクで観光客の国境を越えた移動について協議しました。主要議題には、「2つの国、1つの目的地」キャンペーン、人材育成、質の高い観光の重視、観光投資などがあり、双方は、観光業におけるサービス基準の設定に協力することに全会一致で同意し、情報共有を強化し、潜在的な投資機会を検討することで合意しました。大手旅行会社が​​提供する複合旅行パッケージの人気も考えると、直行便や道路インフラの改善など交通網の改善により、観光客にとって両国間の移動がより容易になれば、協力によって双方の魅力を高め、観光客数を増やすことができ、複数の目的地を巡る旅行体験として宣伝し1回の旅行で複数の国を探索したい観光客を引き付けることができることなどの意見があがりました。

カンポット州政府は、観光客にとってのカンポットの魅力を高めるため、海の一部を埋め立て、カンボジアの海岸沿いに幅4kmの新しいビーチを建設する予定であると発表しました。カンポットはカンボジアの主要観光地の一つであり、カンボジアの海岸沿いの4つの州の1つです。この州には66.5キロの海岸線がありますが、まだビーチはありません。新しいビーチの建設は来たる乾季に実施される予定とのことですが、既に150~200万㎥の砂を準備し、州政府も新しいビーチにつながる道路をいくつか準備しているとのことです。タツノオトシゴ像の建設が成功したことを受けて、カンポット州はより観光業を活性化させていくことでしょう!

ロイヤル鉄道会社は2024年7月25日、プノンペン-ポイペト間で新型キハ183機関車の試運転を実施しました。カンボジアとタイの国境ポイペトまでの北ルートでの日本製列車の試運転は、乗客のための確認であり、COVID-19の発生以来、長らく中断していたプノンペン-ポイペト間の旅客列車の運行が再開されることを乗客に伝えるメッセージでもあります。技術チームは、高い安全性を確保するために、空調、セキュリティゲート、設備、その他作業など、システムの修復プロセスを詳細に点検及び調査をしたとのことです。

フン・マネット首相は本日、ソーシャルネットワーク上で国民とのさらなるコミュニケーションを図るためとし、公式TikTokを発表しました。すでに「Samdech Thipadei HUN MANET」という名で公式Tik Tokアカウントを持っており、これは同名のFacebook、Instagram、X、YouTube、Telegramなどと並行して運営され、カンボジア王国政府の使命と政策、そして国家と国民の功績を広めていると語っています。両方のTik Tokアカウントに青いチェックマークが付いており、以下のリンクからフォローできます。https://www.tiktok.com/@manethuncambodia?_t=8oIwY2s7qeg&_r=1

フナン・テチョ運河の開通を祝うため、2024年8月5日にコンサートと花火大会を開催することになりました。コンサートは、午後4時から午後7時までコ・ピッチ劇場前で開催され、花火は王宮前の川から2回に分けて打ち上げられることのことです。この2024年8月5日は急遽祝日となりました。カンボジアの、フナン・テチョ運河に対する熱意と想いが込められています。

最後に、2024年8月1日のカンボジアの最新銀行金利はこちらです。

Bank’s Name
銀行名
Term Deposit / Maturity (USD)
定期預金金利/満期受取り(米ドル建)
1年2年3年4年5年
ABA Bank4.00%4.00%4.00%
ACLEDA Bank Plc.4.60%4.70%4.70%
4.75%
4.75%
4.80%
4.80%
5.00%
Canadia Bank plc.4.75%4.80%4.90%4.90%4.90%
Sathapana Bank Plc.5.25%5.25%5.50%5.75%5.75%
Cambodian Public Bank Plc.3.50%
HATTHA Bank Plc.6.75%
6.50%
7.00%
6.75%
7.10%
6.75%
7.10%
6.75%
7.10%
6.75%
Maybank (Cambodia) Plc.5.25%5.75%6.25%
J Trust Royal Bank5.75%6.00%
Vattanac Bank3.50 %
Prince Bank Plc.5.00%5.25%5.50%5.75%6.00%
SBI LY HOUR Bank6.25%6.50%6.75%7.00%7.50%
Phillip Bank Plc.5.75%
6.00%
5.85%
6.10%
6.00%
6.25%
Woori Bank7.00%7.25%7.40%
Wing Bank5.50%5.50%6.00%6.00%6.00%
PPC Bank5.50%5.70%5.80%5.90%6.00%

※上記は2024年8月1日時点の米ドル建定期預金金利であり、金利は税引き前の年利率です。最新の金利及び詳細は各銀行の公式サイトをご確認ください。一部の金融機関を抜粋して一覧にしております。

今回の内容を動画でご覧になりたい方はこちら↓↓

いかがでしたでしょうか。前月から金利が変更された欄は取消し線で前月金利を記載しております。来月もカンボジアの経済や不動産、日本との関わりを交えてお伝えしていきたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。