こんにちは!リアグローバルです。2024年6月のカンボジアを振り返ります。

プノンペンの新空港、テチョ国際空港の建設が76%完了!国家民間航空事務局(SSCA)によりますと「建設は計画通りに進んでおり、今年6月1日現在で第1フェーズの建設は75.8%に達しており、2025年上半期中に商用利用が開始される予定」ということです。テチョ国際空港(KTI) は運用開始後、プノンペン国際空港 (PNH) に代わる空港となります。SSCA によると、カンボジアの国際空港は 510 万人の航空旅客を取り扱っており、前年比で 115% 増加しています。

6月6日、カンボジアの新たな国際貿易の玄関口、カンポット多目的港がオープンしました!首相によりますと、カンポット州ボコー市にあるこの港はシハヌークビル自治港とプノンペン自治港を補完し、アジア太平洋地域の国々への海上輸送も、船舶を乗り換える必要なしに可能となるとのことです。港のインフラも拡張される予定で、第2期と第3期では水深13メートルまで拡張され、2万トンの船舶が出入りできるようになる予定とのことで、港のアクセス性が向上し、港の近くに投資のための場所が提供されることにより、特に製造業や農業などの分野で外国直接投資が増加することが期待されています。

このカンポット多目的港の開港式で、フン・マネ首相は、小学校での毎日の学習時間を2時間増やす試験プロジェクトを開始すると述べました。「近隣諸国の生徒は一日中勉強しており、カンボジアの子どもたちが学校の授業時間の半分しか勉強しないのであれば、カンボジアは彼らと競争することはできません」

そのため、教育省は4月から試験的に導入が始まった全日制カリキュラムを徐々に導入するための受入れ可能な戦略として、まずは毎日2時間の延長をしました。2023~2024年度の教育省の報告書によると、公立小学校の生徒数は約207万人だということです。日本の2023年の全国の小学生数は約605万人です。

教育省は国家予算と開発パートナー予算の仕組みと資源を活用して、あらゆる形態のモデル校の実施を推進してきました。こちらの写真はコンポントム州にある田舎の小学校です。学校インフラに重点を置き、授業用のスライド、コンピューターラボや図書館もあり、毎週4,5,6年生を対象にコンピューターの授業が行われているとのことです。2024年までにこのようなモデル校を130校増やすことを目指しており、専門家も「この実施により、カンボジアの学校は近隣諸国の学校よりも質の高いものになり、成功すれば公立学校の教育水準が私立学校と同等に向上するだろう」と語っています。未来のために教育改革に力を入れるカンボジアに期待です!

2024年4月15日に函館港を出港しシハヌークビル港に到着していたキハ183系車両は、ブレーキシステムと、車輪幅を日本の鉄道規格の1067mmからカンボジアの鉄道規格の1000mmに調整された後、シアヌークビルで高速列車の試験走行がされています。正式運行開始前に乗客輸送の安全を確保するため、線路走行の段階に応じて、車輪、ブレーキ、空調、乗客ゲート、安全ゲート、機器などの動作を段階的に検査・研究したとのことです。これらはカンボジア初の高速鉄道となるプノンペン・ポイペト北部鉄道向けで、今後の運行に向けて着実に準備が進んでいます。

カンボジアは地震もなく自然災害は少ない国ですが、最も注意が必要と考えられているのが洪水リスクです。首相は「洪水は豪雨や1分間の降雨量など多くの要因によって発生し、先進国でも洪水に見舞われることがある。雨量をコントロールすることはできないため、私たちは可能な限り最高の技術で良好なインフラを整備する必要がある」と述べ、「雨期に水が多すぎず、乾期に水が少なすぎないように、適切な水管理を達成すること」を目標に大規模洪水緩和プロジェクトを進めています。このプロジェクトは季節的な洪水が発生しやすいプノンペンから水を迂回させるだけでなく、雨の少ない地域に乾季に水供給を確保することにも役立つため、二重の利点があるということです。

カンボジアでは2つの新しい地方パスポートセンターを開設する予定で、内務省がオンラインパスポートサービスの試験運用を開始!パスポートを申請したい人は、オンラインで最初のステップを完了し、QRコードをスキャンすることで待ち時間を短縮できるそうです。カンボジアの方が10年間有効なパスポートを申請する場合の現在の料金は、6歳以上の場合は100ドル、6歳未満の子供の場合は5年間有効なパスポートで80ドルです。現在カンボジアにはパスポートサービスセンターが5ヶ所あります。平日忙しい方は、土日も開いているイオンモール2号店内のパスポートセンターも利用できるので、とても便利ですよね!

日本では2024年4月12日に総務省に公開された情報によると、総人口は前年比約60万人減の1億2,435万2,000人で13年連続の減少、総人口に占める65歳以上人口の割合は29.1%で過去最高となり、高齢化のニュースはよく目にしますが、カンボジアでも人口高齢化が懸念されています。計画省のポチ・ブナック国務長官によりますと、2050年までにカンボジアの人口は2,200万人を超えると予測され、そのうち15歳以下は総人口の16%、15歳から65歳までの人口は67%、65歳以上の高齢者は17%と推定されています。人口増加はほぼ間違いなく経済成長を意味するため、将来の出生率を高める呼びかけを行っています。

6月21日、カンボジアのIT専門家によって開発されたカンボジア初のチャットアプリである”CoolApp(クール・アプリ)”が誕生しました!サーバーはカンボジアに設置され、TelegramやWhatsAppと同じ国際基準を備えているとのことです。2021年から3年以上かけてテストされ遂に公式リリースされたこちらのアプリは、現在App StoreとPlay Storeで入手可能です。

2024年7月1日より、カンボジア到着時の入管、税関及び検疫に係る手続きがオンライン化されます!6月30日まで行われてきた試験運用期間中は、オンライン手続きに加えて既存の紙媒体フォームによる手続きも可能ですが、7月1日の本格運用開始以降はオンライン手続きに一本化されます。カンボジアの方も外国人の方も、ビザの有無に関わらず対象になります。入国7日前から事前手続きができますので、渡航前に登録をしておきましょう。飛行機の中で用紙を記入することは無くなります。入国の際は発行されたQRコードを提示するだけで、とてもスムーズです。

最後に、2024年7月1日のカンボジアの最新銀行金利はこちらです。

Bank’s Name
銀行名
Term Deposit / Maturity (USD)
定期預金金利/満期受取り(米ドル建)
1年2年3年4年5年
ABA Bank4.25%
4.00%
4.25%
4.00%
4.25%
4.00%
ACLEDA Bank Plc.4.60%4.70%4.75%
4.70%
4.80%
4.75%
5.00%
4.80%
Canadia Bank plc.5.50%
4.75%
5.65%
4.80%
5.75%
4.90%
6.00%
4.90%
6.25%
4.90%
Sathapana Bank Plc.5.25%5.25%5.50%5.75%5.75%
Cambodian Public Bank Plc.3.50%
HATTHA Bank Plc.6.75%7.00%7.10%7.10%7.10
Maybank (Cambodia) Plc.5.25%5.75%6.25%
J Trust Royal Bank5.75%6.00%
Vattanac Bank3.50 %
Prince Bank Plc.5.00%5.25%5.50%5.75%6.00%
SBI LY HOUR Bank6.25%6.50%6.75%7.00%7.50%
Phillip Bank Plc.6.75%
5.75%
6.85%
5.85%
7.00%
6.00%
Woori Bank7.25%
7.00%
7.50%
7.25%
7.65%
7.40%
Wing Bank7.00%
5.50%
7.00%
5.50%
8.00%
6.00%
8.00%
6.00%
9.00%
6.00%
PPC Bank5.50%5.70%5.80%5.90%6.00%

※上記は2024年7月1日時点の米ドル建定期預金金利であり、金利は税引き前の年利率です。最新の金利及び詳細は各銀行の公式サイトをご確認ください。一部の金融機関を抜粋して一覧にしております。

今回の内容を動画でご覧になりたい方はこちら↓↓

いかがでしたでしょうか。前月から金利が変更された欄は取消し線で前月金利を記載しております。来月もカンボジアの経済や不動産、日本との関わりを交えてお伝えしていきたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。