カンボジア政府は、アルコール飲料および砂糖入り飲料の販売促進に対する規制を強化し、景品付きキャンペーンを9月30日までに全面的に終了するよう、メーカーや輸入業者、販売業者に指示しました。対象には、缶のプルタブやボトルキャップ、商品包装を利用した景品のほか、抽選、スクラッチカード、クーポン、ポイントカード、QRコードを利用したデジタルキャンペーンなども含まれます。また、これらの飲料を無料で配布することも禁止されます。
一方、通常の販売促進として、請求書上の販売価格から最大15%までの値引きは認められます。賞味期限まで60日以内となった商品については、事前に税務総局(GDT)へ届け出ることで、最大25%の値引きが可能です。
また、飲料と一緒にグラスや傘、クーラーボックス、Tシャツ、帽子などの非飲料品を提供することは認められていますが、その特典の価値は飲料の販売価格の5%を超えてはならないとされています。今回の規制は、飲酒や糖分の過剰摂取につながる販売促進を抑制し、飲料市場の適正な販売環境を整備することを目的としています。

トヨタ・ツウショウ・マニュファクチャリング(カンボジア)は、カンボジア国内で組み立てた新型ピックアップトラック「Toyota Hilux Travo」を発表しました。今回の車両はカンボジア人エンジニアが中心となって組み立てを行っており、同国の自動車産業における技術力と人材の成長を示す重要な節目となりました。
トヨタ通商は1993年にカンボジアで事業を開始し、これまで自動車販売やアフターサービスなどへ事業を拡大してきました。現在では製造分野にも進出しており、トヨタ・カンボジアの従業員の約77%が職業技術教育・訓練(TVET)を通じて育成されています。
サン・チャントール副首相は、適切な訓練を受ければ、カンボジア人材は高度な技術を習得できることが今回の生産で証明されたと評価しました。今後は「Toyota Academy」の設立も予定されており、自動車・機械分野の人材育成をさらに強化します。トヨタの投資は、技術移転や雇用創出に加え、国内サプライチェーンの強化にもつながるものとして期待されています。

カンボジアの製造業が引き続き成長を続けています。産業・科学・技術・イノベーション省(MISTI)によると、2026年5月末時点で国内の大規模工場は3,284カ所に達し、2025年末の3,084カ所から5.35%増加しました。工場で働く労働者は133万人を超え、累計投資額は276億米ドル以上に達しています。
産業・科学・技術・イノベーション相のヘム・ヴァンディ氏は、工場数や既存メーカーの事業拡大が、カンボジアに対する投資家の信頼を示していると指摘しました。トヨタによる新型「Hilux Travo」の組立ライン稼働も、同国の長期的な投資先としての可能性を示す事例として挙げられています。
現在の製造業は衣料品、履物、旅行用品が中心ですが、政府は電子部品や高付加価値の組立産業などへの多角化を推進しています。今後は国内中小企業との連携や裾野産業の育成、技術水準の向上、クリーンエネルギーの活用などを進め、グローバル・サプライチェーンにおけるカンボジアの競争力向上を目指します。

カンボジア商業省は、日本企業関係者によるカンボジア政府職員への贈賄事件に関する日本の報道を受け、内部調査を開始しました。The Japan Timesは7月7日、日本の企業関係者3人が、2021年にカンボジア商業省の職員へ約1,000米ドルを渡し、同国にある子会社の会社登記情報の変更手続きを早めるよう依頼した疑いで、日本の検察当局から略式起訴されたと報じました。
これを受け、商業省は7月8日付の声明で、当時の手続きに関与した職員の中に不正行為がなかったか確認するため、独自に内部調査を行うと発表しました。問題が確認された場合はカンボジア法に基づき措置を講じ、必要に応じて汚職対策ユニット(ACU)とも連携するとしています。
同省は、会社登記や変更手続きはオンライン化されており、透明性の向上と不正な支払いの排除を進めていると強調しています。今後も公共サービスのデジタル化を進め、企業がより透明かつ効率的に手続きを行える環境の整備を目指しています。

カンボジアが、世界192カ国を対象とした「Rumavi Global Relocation Index(Rumavi世界移住指数)」で、退職後の移住先として世界16位にランクインしました。同指数は、生活費や気候、インフラなど24の指標を基に、退職者、デジタルノマド、家族、起業家、税務など6つの目的別に各国を評価したものです。
カンボジアは、比較的安価な生活費、温暖な熱帯気候、シェムリアップや沿岸部を中心としたインフラ整備などが評価され、退職者向けのランキングで高い順位となりました。一方、起業家向けでは116位となっており、ビジネスの立ち上げよりも、生活のしやすさや affordability(手頃な生活費)を重視する人に適した国として評価されています。
近年、カンボジアは東南アジアの中でも、低コストで暮らせる移住先として注目が高まっています。なお、退職者向けではマレーシアとパナマが1位を共有し、デジタルノマドではマレーシアが1位、起業家・税務計画ではシンガポールが1位となりました。

日本の大手日用品メーカーであるライオン株式会社が、カンボジアでの製造拠点設立に向けた投資機会の調査に関心を示しました。プノンペンのカンボジア開発評議会(CDC)で行われた協議で、同社はASEAN地域での生産ネットワーク拡大と事業基盤強化を目的に、カンボジアでの工場設立について詳細な調査を行う意向を表明しました。
カンボジア政府は、インフラ整備や投資手続きの円滑化、企業支援策などを通じて投資環境の改善を進めており、CDCは同社に対して特別経済区(SEZ)も候補地として検討するよう促しました。新工場が実現すれば、消費財を中心とした製造業の発展に加え、新たな雇用の創出や地域・世界のサプライチェーンへの統合促進が期待されます。
カンボジアは、地理的な優位性、若い労働力、工業インフラの拡充、各種投資優遇策を背景に、ASEANにおける新たな生産拠点として注目されています。ライオンはシャンプー、洗剤、歯ブラシ、歯磨き粉などを展開し、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシアなどにも生産拠点を持っています。

カンボジアのチュム・スンリー駐日大使は7月12日、日本の静岡県を訪問し、現地で働くカンボジア人技能実習生や特定技能労働者ら約120人と面会しました。日本政府関係者や企業関係者も参加する中、大使は在日カンボジア人の権利と福祉を守るため、在日カンボジア大使館が引き続き支援していくことを表明しました。
大使は、2023年に両国関係が「包括的戦略的パートナーシップ」に格上げされて以降、日本は人材育成や技能移転、雇用創出、社会経済発展における重要なパートナーであると強調しました。また、在日カンボジア人は両国の友好関係をつなぐ重要な存在であるとして、日本での経験を通じて知識や専門技能を身につけ、将来のカンボジアの発展に生かすよう呼びかけました。
大使館は今後も、全国のカンボジア人に対する領事サービスや労働面での支援を強化するとしています。現在、日本には約2万人のカンボジア人が暮らし、働いています。

日本政府は、シアヌークビル自治港(PAS)の新コンテナターミナル開発計画第2期に対し、追加で1億1,900万米ドルの資金援助を行うと発表しました。両国の政府関係者が交換公文に署名し、第2期工事は今月から開始され、2029年の完成を予定しています。
今回の拡張では、新たなコンテナターミナルや関連インフラを整備し、コンテナ貨物の取扱能力と物流効率の向上を目指します。完成後は、水深19.5メートルの港湾施設として、インド太平洋地域に加え、インド洋や米州方面を結ぶ大型船舶の寄港にも対応できるようになる見込みです。
日本の追加支援は、カンボジアの貿易・物流インフラの強化と経済・社会発展を後押しするとともに、両国の包括的戦略的パートナーシップをさらに深めるものです。両国は今後も、貿易や投資、教育、人材交流など幅広い分野で協力を拡大していく方針です。

ASEAN+3マクロ経済調査事務局(AMRO)は、2026年のカンボジアの実質GDP成長率予測を4.2%と据え置きました。この見通しはカンボジア経済財政省の予測と一致しており、世界経済の不透明感が続く中でも、同国経済は堅調な成長を維持すると評価されています。一方で、エネルギー価格や原材料価格の上昇を受け、2026年のインフレ率予測は4.5%から5.1%へ引き上げられました。
AMROは、堅調な内需や製造業、観光業が経済を支えていると分析する一方、中東情勢の悪化やエネルギー価格の高騰、AI関連市場の変動、保護主義の拡大などを今後のリスクとして挙げています。また、気候変動や地政学的な分断も、貿易依存度の高いカンボジア経済に影響を与える可能性があると指摘しています。
カンボジア政府も2026年の経済成長率4.2%を見込んでおり、非縫製分野を中心とした輸出産業の好調を背景に、総額12億4,000万米ドル規模の経済支援策を実施しています。今後も外部環境の変化に対応しながら、安定した経済成長の維持を目指す方針です。

カンボジア・シアヌークビルと香港を結ぶ全長約3,000kmの海底光ファイバーケーブルが、このほど香港に陸揚げされ、プロジェクトが大きな節目を迎えました。この新たな通信インフラの整備により、カンボジアのインターネット接続速度や通信の安定性が向上することが期待されています。
ケーブルはタイ湾、ベトナム南部、南シナ海を経由して香港へ接続され、中国の国有通信大手である中国聯通(チャイナ・ユニコム)が投資を行っています。同社によると、本事業は中国の「一帯一路」構想におけるデジタルインフラ協力の一環として進められています。
このプロジェクトにより、約1,800万人のカンボジア国民に対する海外とのインターネット接続能力が強化され、通信品質の向上やデジタル化の促進につながることが期待されています。今後は、IT産業やデジタルサービスの発展、海外企業の進出促進にも寄与するインフラ整備として注目されています。

日本の精密部品メーカーであるミネベアミツミは、カンボジア・プルサット州で進めている第2期プロジェクトへの投資額を、総額7億米ドルまで拡大すると発表しました。同社は過去15年間でカンボジアに約19億米ドルを投資しており、今回の増資は同国へのさらなる事業拡大を示すものとなります。
同社の貝沼社長は、カンボジア政府の支援によりプノンペンとプルサット州の事業が順調に拡大していることを評価し、今後もプルサット州での生産体制を強化する方針を表明しました。投資拡大の背景には、カンボジア政府が推進するグリーンエネルギー政策への高い評価があり、持続可能な生産体制の構築を後押しする重要な要因となっています。
今回のプロジェクト拡大により、高度技術産業の発展や雇用創出、外国直接投資(FDI)のさらなる呼び込みが期待されています。カンボジア政府も全面的な支援を約束しており、同国の産業高度化と持続的な経済成長を象徴する投資案件として注目されています。

APD Bankは、預金者の資金引き出しに関する新たな対応を発表しました。これまで適用されていた、Bakong KHQRによる1日500米ドルまでの送金制限および満期定期預金の引き出し上限1万米ドルは撤廃され、顧客は1回限りで最大2万米ドル(または相当額)まで引き出せるようになります。引き出し可能額は、発表日前日時点の全口座の合算残高を基準として算出されます。
一方で、混雑を避け円滑な対応を行うため、引き出し日は銀行から個別に案内され、顧客名のアルファベット順にスケジュールが割り当てられます。また、当面の間、自身の口座間での資金移動サービスは一時停止されます。
今回の措置は、預金者の資金へのアクセスを段階的に改善するための対応とみられ、APD Bankは今後も引き出し体制を強化し、追加の対応については公式チャネルを通じて案内するとしています。利用者に対しては、不便をかけることへの謝罪とともに、理解と協力を呼びかけています。

最後に、2026年8月3日のカンボジアの最新銀行金利はこちらです。

Bank’s Name
銀行名
Term Deposit / Maturity (USD)
定期預金金利/満期受取り(米ドル建)
1年2年3年4年5年
ABA Bank2.25%2.25%2.25%
ACLEDA Bank Plc.3.45%3.55%3.60%3.65%3.70%
Canadia Bank plc.3.70%3.70%3.75%3.75%3.75%
Sathapana Bank Plc.4.00%4.00%
Cambodian Public Bank Plc.2.50%
HATTHA Bank Plc.5.00%
4.25%
5.00%
4.50%
5.75%
4.50%
5.75%
4.50%
5.75%
4.50%
Maybank (Cambodia) Plc.2.50%2.50%2.50%
J Trust Royal Bank3.25%
Vattanac Bank2.85%
SBI LY HOUR Bank5.00%
4.75%
5.00%
4.75%
5.00%
4.75%
5.00%
4.75%
5.00%
4.75%
Phillip Bank Plc.4.00%4.00%4.00%
Woori Bank4.00%4.20%4.30%
Wing Bank4.50%4.50%5.50%5.50%5.50%
PPC Bank4.20%4.40%4.50%4.60%4.70%

※上記は2026年8月3日時点の米ドル建定期預金金利であり、金利は税引き前の年利率です。最新の金利及び詳細は各銀行の公式サイトをご確認ください。一部の金融機関を抜粋して一覧にしております。