トヨタの現地生産を担うToyota Tsusho Manufacturing (Cambodia)は、カンボジアで生産する「Made in Cambodia」のピックアップトラック「Hilux」とSUV「Fortuner」の生産台数を大幅に拡大していることを明らかにしました。生産開始当初は月27台程度でしたが、現在は月400台を超える水準にまで増加しています。
同社によると、従業員の77%はカンボジアの職業訓練校(TVET)出身者であり、現地人材の育成と雇用創出にも貢献しています。また、政府の投資優遇措置により販売価格の引き下げが実現し、国内販売に占める現地組立車の割合も拡大しています。
ヘム・ヴァンディ産業・科学技術・イノベーション大臣は、トヨタの短期間での成長を高く評価し、民間企業と政府の連携による成果だと述べました。また、自動車部品や関連サービス分野でカンボジアの中小企業(SME)との取引拡大を促し、自動車産業の裾野拡大への期待を示しました。
トヨタは現在、全国22カ所のサービスパートナーと提携しており、今後も技術者育成を進めながら、カンボジア国内の自動車産業発展とサプライチェーン強化に取り組む方針です。

カンボジアの大手通信事業者Metfoneは、新たに物流事業「Metfone Express」を開始し、配送サービス市場へ参入しました。プノンペンで行われた発表式にはフン・マニー副首相をはじめ、政府関係者やベトナム政府関係者が出席しました。
Metfone Expressは、全国25州に展開する通信インフラを活用し、約1,000カ所のサービス拠点を通じて配送サービスを提供します。注文受付から仕分け、輸送、ラストワンマイル配送までをデジタル化し、24時間リアルタイム追跡や自動ルート最適化機能も備えています。ベトナムの親会社Viettel Groupが持つ物流技術も導入される予定です。
近年、カンボジアではEC市場の拡大に伴い、効率的な物流網の整備が重要課題となっています。政府は通信インフラやデジタル決済システムと並び、物流ネットワークがデジタル経済発展の重要な基盤になると位置付けています。
Metfoneはこれまで通信事業を中心に成長してきましたが、今回の物流事業参入により、総合的なデジタルサービス企業への転換を加速させる方針です。今後はAI活用や地方部へのサービス拡充も進め、カンボジアとベトナム間の経済連携強化にも貢献することが期待されています。

日本の金融大手SBIホールディングスは、カンボジアのSBI Ly Hour Bankの全株式取得を完了し、銀行名を「SBI Bank (Cambodia) PLC」に変更しました。カンボジア国立銀行(NBC)もこの買収とブランド統合を正式に承認しており、日本の金融・フィンテック分野のカンボジア進出がさらに進展することになります。
チア・セレイNBC総裁は東京でSBIホールディングス幹部と会談し、今回の完全子会社化について「カンボジア市場への長期的なコミットメントを示す重要な節目」と評価しました。また、カンボジアが推進するデジタル決済システム「Bakong」やフィンテック分野への技術移転を期待していると述べました。
SBI Bank (Cambodia)は現在、総資産約11億ドル、全国51支店を展開しており、今後は日本からの資本投入を活用して融資事業や地方金融サービスを強化する方針です。また、オンライン金融サービスや先進的な決済技術の導入も進める予定です。
今回の買収は、2019年にSBIが現地金融機関へ出資したことから始まった事業拡大の集大成であり、カンボジア金融業界における海外直接投資の拡大を象徴する事例として注目されています。

フン・マネット首相は、シェムリアップで開催された世界ガールガイド・ガールスカウト協会(WAGGGS)世界会議において、女性の教育、経済活動への参加、リーダーシップ育成への投資を拡大する方針を表明し、「女性はカンボジア発展の中心的存在である」と強調しました。
首相は、平和こそが教育や経済発展、女性の社会進出を支える基盤であると述べ、政府が推進する「五角戦略(Pentagonal Strategy)」の中でも、女性と少女のエンパワーメントを重要政策として位置付けていると説明しました。教育、保健、経済活動、公共分野における女性の活躍機会を拡大し、意思決定への参加やジェンダー平等の実現を目指しています。
また、「十分な教育を受け、安全で自信を持ち、社会に積極的に関わる少女は、自らの人生だけでなく、家族や地域社会、さらには国全体を変える力を持つ」と述べ、女性の能力開発の重要性を訴えました。
今回の国際会議には116カ国から代表者が参加しており、カンボジアが女性活躍推進や国際協力の分野で存在感を高めていることを示す機会ともなりました。

国際医療支援サービス大手のInternational SOSと、カンボジアの大手企業グループWorldBridge Groupは、医療支援サービスの拡充を目的とした合弁会社を設立し、正式に事業を開始しました。6月15日にプノンペンで開催された発足式には、各国外交関係者や政府機関、民間企業の代表者らが出席しました。
新会社は、International SOSが持つ医療・安全管理分野の国際的な専門知識と、WorldBridge Groupの国内ネットワークや事業基盤を組み合わせ、24時間対応の医療支援サービスや緊急時対応、医療機器・医薬品の調達支援などを提供します。また、健康リスク管理やデータ活用によるデジタルヘルス分野のサービス展開も計画しています。
WorldBridge Groupのリティ・シア会長は、カンボジアが中所得国入りを目指す中で、医療体制の強化や健康安全保障の重要性が高まっていると説明しました。今回の提携は、保健省が進める医療サービスの近代化とも方向性を共有しており、国際企業や外交機関、NGOなどに高度な医療サポートを提供することで、カンボジアの医療環境向上に貢献することが期待されています。

カンボジアで2026年1月に正式開始された5G通信サービスの整備が急速に進んでいます。カンボジア通信規制庁(TRC)によると、主要通信事業者3社が6月上旬までに合計2,091基の5G基地局を設置しました。
事業者別では、Smart Axiataが748基、Cellcard(CamGSM)が742基、Metfone(Viettel Cambodia)が601基を展開しており、プノンペンを中心に各州都へとサービスエリアを拡大しています。
各社は5Gによる高速モバイル通信だけでなく、家庭向け高速インターネットサービス(5G Home Broadband)や企業向けデジタルソリューションの提供にも力を入れています。また、地方部の利用者を取り残さないため、既存の4Gネットワークの拡充も並行して進めています。
なお、カンボジアのインターネット契約数は約1,962万件、携帯電話契約数は約2,069万件に達しており、人口を上回る高い普及率を背景にデジタル化が急速に進展しています。

カンボジア国立銀行(NBC)のチア・セレイ総裁は、日本で開催された「日経フォーラム アジアの未来」の会場で行われたインタビューで、オンライン詐欺対策に関するカンボジア政府の取り組みを説明し、「オンライン詐欺はカンボジアだけの問題ではなく、国際的な課題である」と強調しました。
セレイ総裁は、犯罪組織による金融システムの悪用を防ぐため、本人確認(KYC:Know Your Customer)制度を強化していると説明。銀行や決済サービス事業者に対する監督を強化し、不正取引が疑われる口座の監視や凍結を進めていることを明らかにしました。
また、オンライン詐欺組織の多くは国境を越えて活動しており、資金の流れも複数国にまたがるため、一国だけで解決できる問題ではないと指摘。各国の規制当局や捜査機関による国際協力の重要性を訴えました。
近年、カンボジアはオンライン詐欺の温床として国際的な批判を受けてきましたが、政府は専用法の制定や大規模摘発を進めています。専門家からも、KYC強化は不正送金や資金洗浄対策として有効であり、カンボジアの金融システムの信頼性向上につながるとの評価が出ています。

カンボジアと日本は、税関行政の能力向上に向けた協力をさらに強化しています。6月15日から17日にかけてプノンペンで開催された研修プログラムにおいて、カンボジア関税消費税総局(GDCE)の職員24名が「国家認定専門家(National Accredited Experts)」として認定されました。
この研修は、JICA(国際協力機構)が支援する「メコン地域連結性促進のための税関効率化プロジェクト」の一環として実施され、日本税関とJICAが協力して運営しました。参加した30名の税関職員は、税関業務に関する専門知識に加え、指導方法や研修運営スキルについて学びました。
また、研修では日本人専門家とGDCE幹部による評価が行われ、優秀な職員が国家認定専門家として選出されました。今後、認定を受けた職員は後進育成や組織内研修の中心的な役割を担うことが期待されています。
カンボジア政府は近年、税関手続きの近代化や貿易円滑化を重要課題としており、日本との協力はその取り組みを支える重要な柱となっています。今回の研修は、国際物流の効率化や地域経済の連結強化に向けた人材育成の成果として注目されています。

カンボジアのデジタルスタートアップ企業「CheckinMe」が、日本で開催されたアジア太平洋若手起業家プログラム(APYEP)において、アジア太平洋地域の参加企業の中からトップ3に選出されました。この結果により、同社は最終選考への進出も果たし、カンボジア発スタートアップの国際競争力の高さを示しました。
CheckinMeは、従業員の勤怠管理、給与計算、営業担当者の活動管理などを一元化できるデジタルプラットフォームを提供しています。企業はこれにより、業務効率化や管理コスト削減、人材管理の高度化を実現できることから、国内外で注目を集めています。
今回の受賞は、近年急速に発展するカンボジアのデジタル産業とスタートアップエコシステムの成長を象徴する出来事といえます。政府もデジタル経済政策を推進しており、IT人材育成やイノベーション支援を強化しています。カンボジアでは、若い起業家によるテクノロジー分野への挑戦が活発化しており、今回のCheckinMeの活躍は、国内スタートアップが国際市場で存在感を高める可能性を示す好例として期待されています。

カンボジア会計監査規制庁(ACAR)は、会計・監査法違反に対する新たな罰則規定を2026年6月25日から施行すると発表しました。新制度では、違反内容に応じて最大6,000万リエル(約1万5,000ドル)の罰金が科されることになり、企業の会計・財務報告に対する監督が一層強化されます。
今回の政令は、2020年から運用されてきた暫定的な罰則制度に代わるもので、フン・マネット首相の指示のもと策定されました。主な目的は、企業や団体の会計記録管理および財務報告の適正化を促進し、透明性向上を図ることにあります。
対象となるのは、商業省および税務総局に登録された中規模・大規模納税企業、監査対象企業、非監査企業、非営利団体のほか、公認会計士や監査人などです。特に年次財務諸表を提出しない企業には、最高額となる6,000万リエルの罰金が科されます。
近年、カンボジアでは税務・会計分野の法令遵守が厳格化されており、今回の制度導入も国際基準に沿った企業統治の強化を目指す取り組みの一環とみられています。進出企業にとっては、会計・監査体制の見直しと適切なコンプライアンス対応がこれまで以上に重要となりそうです。

2026年1〜5月のカンボジアと日本の貿易総額は12億ドルを超え、前年同期比17.2%増となりました。カンボジア関税消費税総局(GDCE)の発表によると、カンボジアから日本への輸出額は7億6,600万ドルで前年同期比20.6%増、日本からカンボジアへの輸入額は4億3,400万ドルで11.8%増加しました。
カンボジア商工会議所(CCC)のリム・ヘン副会頭は、両国が加盟するRCEP(地域的な包括的経済連携協定)の活用が貿易拡大を後押ししていると指摘しています。現在、カンボジアは衣料品や履物、各種アクセサリーに加え、農産品など幅広い分野で日本と取引を行っています。
また、2025年の両国貿易総額は過去最高となる25億3,000万ドルを記録し、前年比17.1%増となりました。このうちカンボジアから日本への輸出は15億7,000万ドル、日本からの輸入は9億5,600万ドルでした。
日本はカンボジアにとって重要な貿易・投資パートナーの一つであり、近年は製造業やインフラ分野を中心に日本企業の進出も拡大しています。今回の貿易増加は、日本企業のカンボジア市場への高い信頼と、両国の経済関係が一層深まっていることを示しています。

カンボジアの新国際空港「テチョ国際空港(KTI)」の開発を支援するため、カンボジアの大手企業グループOCICと米国国際開発金融公社(DFC)は、1億ドルの融資実現に向けた基本合意書を締結しました。今回の合意は、カンボジアのインフラ開発に対する国際的な信頼の高まりを示すものとして注目されています。
OCICは、空港周辺の大規模開発計画も明らかにしました。空港都市の整備を進め、100ha以上の敷地に1万戸超の住宅・商業施設を建設するほか、物流機能強化のためフナン・テチョ運河と接続する新たな水路整備も構想しています。また、20〜30MW規模の太陽光発電設備を導入し、再生可能エネルギー活用も推進する計画です。
DFCは2018年設立の米国政府系金融機関で、現在は2,000億ドル超の投資能力を有しています。同機関は今回のプロジェクトを、単なる空港融資ではなく、カンボジアの経済成長や地域航空ハブ化を支える戦略的投資と位置付けています。
今後は法務・財務面での最終調整を経て融資実行を目指しますが、今回の合意は、テチョ国際空港の発展とカンボジアへの海外投資拡大に向けた大きな前進と評価されています。

カンボジア観光省は、2026年1~5月の外国人観光客数が約154万人となり、前年同期比で47.8%減少したと発表しました。中国からの観光客が約40万人で全体の26%を占め最多となり、続いてベトナムから約38万人、米国から約9万人が訪れました。
入国経路別では、全体の約64%にあたる約98万人が空路で入国したものの、前年同期比では約20%減少しました。陸路や水路による入国者数はさらに大きく落ち込み、67.5%減となっています。観光業界では、2025年後半から続くタイとの国境問題や世界経済の減速が外国人観光客減少の要因とみられています。
一方、フオット・ハック観光大臣は、航空路線の拡充や観光プロモーション強化、サービス品質向上などを進めることで、観光需要の回復を目指す考えを示しました。なお、国内旅行は好調で、1~5月の国内観光客数は約2,000万人と前年同期比54%増となっています。

最後に、2026年7月1日のカンボジアの最新銀行金利はこちらです。

Bank’s Name
銀行名
Term Deposit / Maturity (USD)
定期預金金利/満期受取り(米ドル建)
1年2年3年4年5年
ABA Bank2.25%2.25%2.25%
ACLEDA Bank Plc.3.45%3.55%3.60%3.65%3.70%
Canadia Bank plc.3.70%3.70%3.75%3.75%3.75%
Sathapana Bank Plc.4.00%4.00%
Cambodian Public Bank Plc.2.50%
HATTHA Bank Plc.4.25%
5.00%
4.25%
5.00%
4.50%
5.75%
4.50%
5.75%
4.50%
5.75%
Maybank (Cambodia) Plc.2.50%2.50%2.50%
J Trust Royal Bank3.75%
3.25%
Vattanac Bank2.85%
SBI LY HOUR Bank5.00%5.00%5.00%5.00%5.00%
Phillip Bank Plc.4.00%4.00%4.00%
Woori Bank4.00%4.20%4.30%
Wing Bank4.50%4.50%5.50%5.50%5.50%
PPC Bank4.20%4.40%4.50%4.60%4.70%

※上記は2026年7月1日時点の米ドル建定期預金金利であり、金利は税引き前の年利率です。最新の金利及び詳細は各銀行の公式サイトをご確認ください。一部の金融機関を抜粋して一覧にしております。